「自律神経」を整える事が、健康状態の
基本といえるのは、
自律神経の、
その働きに理由があります。
「自律神経」とは「体の自動調整機能」と言えます。
私達が飲食物を摂取した場合、
飲食物を分解、必要なものを吸収し、
不要なものを排泄できるのも、
心臓も起きている時も寝ている時も、
命が尽きるまで動き続けてくれるのも、
すべて自律神経の働きによるものです。
しかし外的要因に対しての抵抗力が
弱く、
特に「ストレス」に非常に弱い特徴があります。
50代・女性 / 主訴 動悸・めまい・難聴・腰痛
【現病歴】
10年以上前から浮動性めまい、左耳の難聴、強い眠気、
5年前から腰痛、背部痛、
2年半前から胸痛などで
仕事や日常生活に支障が出ている。
今まで様々な治療を受けているが中々変わらない。
【施術】
鍼灸で経絡(膀胱経、胆経、肝経)の調整を中心に鍼、温灸、IPコード、皮内鍼、マグレインを行う。
特に
膀胱経
「天柱(てんちゅう)」
「肝兪(かんゆ)」
「脾兪(ひゆ)」
「胃兪(いゆ)」
「三焦兪(さんしょうゆ)」
胆経
「風池(ふうち)」
「肩井(けんせい)」
肝経
「太衝(たいしょう)」
筋硬結部位では特に後頭下筋群周辺や
腰方形筋に施術。
週1~2ペースでの施術で、
4回目の施術位から体が楽に。
2か月目には症状が気にならなくなり
施術終了。
【考察】
10年ほど前に電気器具のマッサージが
原因?
で症状が出たらしく、自律神経の交感神経、副交感神経のバランスの不安定による不定愁訴が考えられる。
自律神経は胃腸運動、心血管系、呼吸、尿便の排泄、生殖、代謝、内分泌など様々な働きに関わりがある分、
外的な要因に影響を受けやすい面があります。
今回は外的な要因によって自分自身で自律神経をコントロールすることが困難になったことが考えられます。
40代 女性 / 主訴 動悸・めまい・ふらつき・呼吸困難
【現病歴】
半年位前から動悸、めまい、ふらつき、息苦しさなどがあり仕事ができなくなる。
2ヶ月位前から特にひどくなり、付き添いの方と来院。
【施術】
全体的に表面的な体のこわ張りはないが、
指先で体表面に圧をかけると奥のほうに鈍い固さがある。
前職は立ち仕事で、手に物を持つことも多かったらしく、
腕や肩、首筋などの慢性的な緊張に伴い
呼吸に影響や、平衡感覚の乱れ、自律神経の乱れが考えられる。
前職での勤務中の体の使い方などを考慮しながら
首から腰に掛けて、首から手先にかけて、
骨盤、股関節周辺の状態を整える事と血行促進を目的に整体指圧、叩踵法を行う。
平衡感覚や血流、水分代謝に関連する
経絡、経穴を中心に鍼と温灸、皮内鍼、マグレインを行う。
主な経穴は、
肝経
「中封(ちゅうほう)」
「蠡溝(れいこう)」
「中都(ちゅうと)」
胆経
「陽陵泉(ようりょうせん)」
「陽交(ようこう)」
膀胱経
「肝兪(かんゆ)」
「脾兪(ひゆ)」
「腎兪(じんゆ)」
三焦経
「外関(がいかん)」
「肩井(けんせい)」
大腸経
「合谷(ごうこく)」
週一ペース、三か月目は隔週ペースで三ヶ月間の施術。
少しずつ動悸、めまい、ふらつき、息苦しさ等落ち着きました。
【考察】
仕事の環境や業務内容での習慣が主な原因として挙げられます。
身体的な疲労だけでなく、精神面での疲労も溜めないような習慣を心掛ける事が大切です。
立ち仕事は特に足元のメンテナンスも大切でしょう。