厚生労働省は2040年に65歳を迎える人のうち、女性の2割が100歳まで生きるという推計を発表しました。
人生100年時代に突入。
「自分の体は自分で治す。」をテーマに
『漢方薬店の管理責任者歴』もある『現役鍼灸師』が、実経験や知識を基に「健康コンシェルジュ」となり【自分で治すツボや漢方薬、セルフケア】等をご紹介します。
頭痛の種類は様々で、ひどくなると生活に支障をきたす事や、命に関わる病気が隠れている事もあります。今回は頭痛の中で「片頭痛」「緊張型頭痛」におすすめの対処法についてご紹介します。
東洋医学でのアプローチは痛みを応急的に押さえるだけでなく痛みの原因となっている根本を見直す事が大切です。
又、「片頭痛」「緊張型頭痛」共に男性より女性に多いのが特徴です。
肩こりや胃腸の疲れ、体の歪み、冷えや目の疲れ、、頭痛の原因は様々です。
検査しても異常が見つからない頭痛の多くが生活習慣の見直しが必要という体からのサイン、身体と心の両方を整える事が大切です。
①頭痛は「手足のツボ」を使って整える。
手先、足先には経絡の「氣の入り口」や「氣の出口」があり、頭痛は手足を整え、氣の巡りを良くする事が大切です。
手足の井穴(せいけつ)
体のサイン「頭痛」は自律神経の働きを良くする「井穴」を刺激しましょう。
手足の爪の両端、生え際から2mmほど下方。手の親指、人差し指を使い爪の生え際をつまみ、押しながら揉みます。
指を離す際は弾くように離します。
10秒を3~5セット行いましょう。
足通谷(あしつうこく)
足の小指の付け根で外側に出っぱっている関節の小指よりのくぼみ。
名前の由来は少し水が通り過ぎるということから命名。
座位で片足を立て、同側の手の人差し指を使用、爪先辺りでぐりぐりと刺激する。
30秒~60秒行いましょう。
陽交(ようこう)
温《お灸もおススメ!!》
外くるぶしの上7寸骨の後ろの所。
冷えや吐き気などにも使用するツボです。
経絡は少陽胆経で、顔面、側頭部から体幹の側面を通り足先へ至ります。
椅子に座った状態で同側の手の親指で押します。
10秒5セット行いましょう。
消濼(しょうれき)
消れきは手少陽三焦経に属し、三焦経は水分代謝や体温調整を行う経絡です。肘頭から反対の手の親指で撫で上げていき、二の腕のほぼ中央にあります。
圧痛点を親指で押し30秒、3~5セット行いましょう。
②顔や首のリンパの流れを良くする。
欠盆(けつぼん)
温《お灸もおススメ!!》
鎖骨中央のすぐ上のくぼんだ所。肩こりや眼精疲労などにも使用します。
反対側の人差し指、中指の二本の指を使い、じわーっと優しく押します。30秒~60秒行いましょう。
温灸もおすすめします。
熱くなりすぎない程度で、熱くなりすぎる場合は我慢せずに外します。
③ツボ押し後、老廃物を排泄する事が大切です。
足裏の腎臓、輸尿管、膀胱などの反射区をツボ押しし、最後に常温の水やお白湯をコップ一杯飲みましょう。
④薬局で取り扱いのある(一般用医薬品)頭痛・片頭痛におススメの漢方薬。
呉茱萸湯(ごしゅゆとう):温める生薬で配合されている漢方薬です。
気の滞りや逆上を発散させる生薬、体内の水の滞りをとる生薬が配合されています。
冷える事によって悪化する頭痛や吐き気、むくみ等に使用します。
五苓散(ごれいさん):体を温め、水を代謝させ、気を巡らせ、利水作用のある漢方薬です。気が逆上して胸に衝き上げ、口が乾いて水を飲もうとするがうまく飲み込めないなどにおすすめです。
釣藤散(ちょうとうさん):頭痛・肩こり・抑うつ・不眠などがある方におススメの漢方薬です。「氣」の上昇を押さえ、「氣」の巡りを良くします。
当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん):婦人科系の不調、血の不足、血の滞り、水の滞りがあって内臓の働きの低下、冷えの慢性化の状態などに使用します。
※第2類医薬品はご購入の際、薬剤師、登録販売者にご相談やアドバイスを受けることをおススメします。